F検定は不要! ウェルチのt検定で大丈夫!
統計初心者のための優しい解説

「2つのグループの平均に差があるか知りたい! よし、t検定だ!」

そう思ったときに、「ちょっと待って! その前に『等分散性のF検定』をしなきゃいけないんだよ!」と教えられて、

  1. F検定で「分散が等しいか」をまず確認
  2. もし等しければ、通常のt検定(スチューデントのt検定)
  3. もし等しくなければ、ウェルチのt検定

という手順を「当たり前」だと思っていませんか?

もしそうなら、その「当たり前」は、実はもう古い考え方かもしれません。

結論から言うと、多くの場合、わざわざF検定をする必要はありません。最初から「ウェルチのt検定」を使えば、ほとんどの状況で問題なく、むしろ安全なのです!

なぜそう言えるのか、分かりやすく説明しましょう。


そもそも、なぜF検定が必要だと言われていたの?

F検定は、「2つのグループのデータのばらつき(分散)が同じかどうか」を統計的にチェックするためのものです。

通常のt検定(スチューデントのt検定)は、「2つのグループの分散が等しい」という仮定(前提条件)のもとに成り立っています。もし分散が大きく異なると、通常のt検定の結果は信用できなくなってしまう可能性があります。

だから、「通常のt検定を使う前に、本当に分散が等しいか確認しようね」ということで、F検定が導入されたわけです。

なぜF検定は「もう不要」と言われるようになったの?

救世主「ウェルチのt検定」の登場!

そこで注目されたのが、ウェルチのt検定です。

ウェルチのt検定は、通常のt検定とは異なり、「2つのグループの分散が等しいかどうか」を仮定しません。

つまり、

どんな場合でも、ウェルチのt検定は適切に働くように設計されているのです!

例えるなら、

あなたは、天気予報が当たらないかもしれない状況で、いちいち天気予報を見て傘を選ぶ手間をかけたいですか? それとも、最初からどんな天気でも対応できる万能な傘を持っていきますか?

ほとんどの人は、後者を選ぶでしょう。統計解析も同じです。

なぜウェルチのt検定を使えば「安心」なのか?


まとめ:あなたの「思い込み」を解くキーワード!

もちろん、等分散性のF検定を学ぶこと自体が無意味なわけではありません。統計学の理論を深く理解するためには、それぞれの検定の仮定を学ぶことは重要です。しかし、実際にデータ解析を行う上では、より実用的で信頼性の高いウェルチのt検定を積極的に採用することをお勧めします。

この解説で、あなたの「F検定しなければ!」という思い込みが少しでも軽くなれば幸いです。自信を持って、ウェルチのt検定を使いこなしてくださいね!

統計記事一覧に戻る